EALAI:東京大学/東アジア・リベラルアーツ・イニシアティブ | EALAI・「東アジア海域交流」テーマ講義 | 海の東アジア ― 海域交流から見た日本

月曜2限(10:40-12:10) 教室:13号館1321
担当教員:齋藤 希史・小島 毅
東京大学 東アジア・リベラルアーツ・イニシアティブ

アンケート紹介

2006.11.06(月)榎本渉 「中国留学」

海の東アジア 第4回学生アンケート(2006年11月6日)


偽造度牒という全く未知のテーマでしたが、パワーポイントで史料を見せていただいて、興味がわきました。中世の僧が偽造度牒を作ってまで中国に渡る意義とは何だったのだろうと思いました。そのような僧で有名な人はいるのでしょうか。(文科一類・1年)


今日の度牒のお話を聞いて、このような偽造は古今東西で行われているのだなと思いました。しかし、僧という立場で偽造することにためらいはなかったのかという気もします。(文科三類・1年)


偽造度牒をつくる組織(禅宗寺院?)があったのでは?という話についてもっと知りたいなあと思いました。(文科一類・1年)


高校までの授業で扱う史料は大抵本物の文書だったが、偽文書を読み解くという作業はなかなかエキサイティングだと感じた。現在の偽造パスポートとはやや事情が異なるが、昔の人々が試行錯誤する様を調べてみるのはやはり面白い。(文科二類・1年)


遣唐使も遣明使も、頻度の少なさに驚いた。度牒が未だにのこっているとは思わなかった。中国から持ち帰ったものも見てみたい。ニセモノだらけで面白い。当時の人は気付いていたのだろうか。そして何で保存されていたのだろう。(理科一類・1年)


日本中世に於いて国内で偽文書が盛んに流通していたのは知っていたが、体外的にも偽文書が使われていたとは驚きである。あと本題ではないが、異国の地で毒キノコに当たって死んだ留学僧の話が心に残った。最近長安付近で日本人留学生の墓が発見されたが、そういったヒロイックな死に方だけでなく、こういうアホな事が原因で無念にも死んだ奴もいたにちがいない。文字で書きしるされた歴史のウラには、このような無数の人々の屍が埋まっているのだろう。(文科三類・1年)


国交がなく偽文書確認が出来ないにも関わらず、本物っぽいもの(中国風)を作ろうとしたことは、ある意味立派だと思います。日本の本物(日本風の書式)の方が逆に中国では偽物と疑われたのではないのか、という話は当時の中国人の華夷思想を反映しているような気がしました。(文科三類・1年)


高校までの日本史では、中国との交流があまりないと教えられていた時期に僧たちは偽造度牒を作ってまで渡中していたのは、新鮮だった。これが日本の僧界にどのような影響を与えたのかということが大事だと思った。(文科二類・1年)