日本における洪水の犠牲者や経済的損失が1960年代にピークになっているのは高度経済成長と関連があるのだろうか?(1年・文Ⅰ)
【鼎先生のコメント】
戦後の自然災害(水害)が酷かったために、官民上げて防災に取り組んだ効果が高度成長期ぐらいに現れたと言えましょう。それらの経緯の一端は「社会資本の未来」という日本経済新聞社からの本の第3章に書かれています。
また、その当時、発行された本として「国土の変貌と水害」(岩波書店)というものがあります。名著なのですが、絶版です。でも古本屋などに良く置いてあります。当時の状況を知るには貴重な本です。もう少し前の状況ですと、小説ですが、「細雪」には神戸の大洪水の様子が記されています。神戸が大洪水なんて信じられなくないですか?
【鼎信次郎先生より】
講義中はどうも口というか頭が回りませんでしたので、一人でも二人でも読んでくれたら良いと思いつつ、講義では伝えきれなかった点を質疑応答に書きました。「先生、暇なんですか?」と言われてしまったら身も蓋もないですが。