2008年度夏学期 EALAI /ASNETテーマ講義 | アジアの自然災害と人間の付き合い方

月曜2限(10:40-12:10) 教室:5号館523
担当教員:小河正基(総合文化研究科准教授)/加藤照之(地震研究所教授)
東京大学 東アジア・リベラルアーツ・イニシアティブ

アンケート紹介

2008.05.12(月)西芳実:「インドネシアの地震津波と社会問題」

救援する時に、物資を送ってそれで終わりというわけではなく、相手も人間であり、そこにはコミュニティがあるから、その背景も視野に入れた救援活動の重要性がわかった。震災が起こった後で外部の人間として救援活動をするのではなく、災害が起こる以前からの付き合いも大切だと思った。(1年・理Ⅰ)



自然災害が起こったときに、それ以前の自分の生活状況の問題を外部からの救助人に解決してもらおうとする人もいるという。そうすると、極端な話、自然災害によってむしろ生活が良くなる人や、故に災害を待ち望む人がいるかもしれないわけで、なかなか複雑な気分になる。(1年・文Ⅱ)


支援活動というのは、支援する側が「助けてあげている」というおごり高ぶった意識を持ってしまい、被災者の立場に立てずに、一種の自己満足で終わってしまう場合が少なからずあるような気がします。“支給されたコメをばら撒く被災者”の話を聞いたとき、「せっかく支給してあげているのに…」と無意識のうちに思ってしまった自分に気付き、被災者の目線で物を考えることの重要さ、難しさを感じました。ミャンマーのサイクロンについても、そのような目線から色々と考えてみようと思います。(1年・文Ⅰ)


災害に対する復興支援の受け入れを通じて紛争解決などにつながるという視点は興味深かった。しかし復興が進むにつれて再び紛争が発生することはないのだろうか。そうした対立の再燃を防ぐ取り組みはとられているのだろうか。(2年・文Ⅰ)


災害からの復興と影響する社会的な要素として、私は政治体制などの大きな枠組みでしか考えたことがなかったのですが、一方で地域住民同士の関係などの細かい要素も大きく影響を及ぼし、また再編されうるものだということを今回の講義を通じて理解しました。(1年・理Ⅰ)


復興支援と一口に言っても、現地のニーズや状況を把握しなければ無意味なものになりかねないと思った。災害が起きて初めて、経済格差や民族問題が浮き彫りになるというのは、皮肉な状況だと思った。(1年・文Ⅰ)


宗教色が薄いという日本人の特性を生かした支援をもっと積極的に行うべきだと思う。(1年文Ⅰ)