2007年度夏学期 EALAI /ASNETテーマ講義 東グローバル・ヒストリーの挑戦

月曜5限(16:20-17:50) 教室:5号館524教室
担当教官:木畑洋一/水島司
東京大学 東アジア・リベラルアーツ・イニシアティブ

アンケート紹介

2007.07.02(月)松本 良 :湖の堆積物に中国王朝の歴史を読む:地質学者の目

いままで歴史というものは人が築きあげていくものだと考えていたが、その当時の気候というのも人類史に少なくない影響を与えていると気づいた。(2年・文Ⅲ)

現代の人間は気候を順応する対象から、従属させる対象に大きく変えてきたと思う。そう考えると、いま起きている様々な環境問題、たとえば地球温暖化が、ものすごくインパクトあるものだと改めて気づいた。(1年・文Ⅰ)

10万年サイクルの気温の「山」がいま来ていると知った。すると、現在の地球温暖化は寒冷化を打ち消すのだろうか。文献史的な描きかたによる南北対立や格差の論題を吹き飛ばすようなスケールの大きい話が聞けてよかった。(1年・文Ⅲ)

小氷期における文明発達の話を聞き、人類の環境適応的な行動に驚いた。すると現代においても、破壊されていく環境に私たちが生活様式を適応させることで、持続可能な発展を実現することは不可能ではないかもしれない。(1年・文Ⅲ)

文明の発達や社会の発展は気温が高いときに起きるのか寒いときなのか、という問題提起が興味深かった。当然のように温暖期に発展すると思っていたからだ。しかし、今回の講義で一概にそうとはいえないと知り、驚いた。(1年・文Ⅰ)

歴史を考えるのにサイエンスが有効なように、逆もまた有効な手段だと思った。学問は相関しているし、見方を変えたいならば違う切り口で攻めることもできるのだと感心する。そもそも歴史やサイエンスは世界を知るための手段に過ぎず、学問というものはもっと大きな問いを用意しているのではないか、と一連の理系の先生方の講義で感じた。(1年・文Ⅲ)