2007年度夏学期 EALAI /ASNETテーマ講義 東グローバル・ヒストリーの挑戦

月曜5限(16:20-17:50) 教室:5号館524教室
担当教官:木畑洋一/水島司
東京大学 東アジア・リベラルアーツ・イニシアティブ

アンケート紹介

2007.06.04(月)山下範久:世界システム論からグローバル・ヒストリーへ

これからの世界システムについて興味をもった。先生の言うように人々が価値基準の単位で複数現れるのであれば、それは安定ではなく対立や競争が生まれるのではないか。(1年・文Ⅰ)

歴史の解釈方法が時代の世相を反映して変化してきたことを再認識した。私はグローバル・ヒストリーの視点を違和感なく受け入れることができるが、それすらも現在世間で頻繁に語られる「グローバル・ヒストリーの視点」を無批判に受容しているだけかもしれない。(1年・文Ⅲ)

概念によって簡略化することは、恣意的に事物を取捨選択することでもある。世界システム論にも見えるものと見えないものがあるはずだ。それでも、その枠組みで歴史を見直すのは面白いし、見かたを変えてくれる取り組みであろう。(1年・文Ⅲ)

大学の研究キーワードは「相対化」なのだろうか。歴史の描きかたはどれも正しいものでないというなら、研究によって答えはいつもみつからず、熱意が削がれそうな気がする。大学の先生方はどのような意識で研究に打ち込んでいるのだろうか。(1年・文Ⅰ)

グローバル・ヒストリーをパラダイム転換ではなく、一つのチャンスと考える方法は新鮮だった。(2年・文Ⅲ)

ヒストリーは、自然科学ではないから数式で分析できない。人間がやってきたことすべてを考えるからこそ捉え方は無数にあるのだろう。だから、歴史を見る目が宗教・国別のものから史的システム論、グローバル・ヒストリーまでシフトしてきたのは必至だったと思う。(1年・理Ⅱ)