EALAI:東京大学/東アジア・リベラルアーツ・イニシアティブ | EALAI 2016年度Sセメスターテーマ講義 | アジアにおける「植民地化」と「脱植民地化」 転換と変容のプロセス

月曜日4限(14:55〜16:40)
教室 514教室 K212(KOMCEE EAST 2階) K011(KOMCEE EAST 地下)
担当教員:岩月 純一
東京大学 東アジア・リベラルアーツ・イニシアティブ

questionnaire

2016.05.23(月)香港・マカオ(1)

受験の“世界史”で勉強するのは、あくまで“全体の流れ“であることが多く、どうしても一つ一つの国に焦点があてられることは少ない。香港もご多分にもれないわけで、その点で世界史上の大きな出来事が香港に及ぼした影響が伺い知れた時に面白さを感じた。具体的に挙げると、真珠湾と時を同じくして実は香港も攻撃されており、イギリスが降伏した日が「ブラッククリスマス」と呼ばれている、という話や、中国の政治党争(原文ママ)としてしか教わらない「国民党vs共産党」が南の香港に移民流入という影響をもたらした、という話などである。
トニーレオンの写真は思わず反応してしまった。レッドクリフは中学生の時にみた映画で大好きだったので、懐かしい思いがしたからである。(文I・2年)


本日は前回のインドとはうって変わり「香港」についてということで、あまり「植民地」というイメージが少なかった分、今日のお話しは新しく知ることが数多くありました。文化的にもあまり明確なイメージもなかったので、本日紹介して頂いた「香港」はとても興味をもちました。なかでも、特に興味をもったお話しは、あの東京の半分ほどの土地に横浜市の2倍弱の人がいたというお話と、香港人のアイデンティティについてのお話しです。まずあんな小さな土地にそんなに多くの人がいたことに驚いたのと、ただでさえ外から来た人の多い香港で、地元としてのアイデンティティをどこに見出すかという点がとても印象深かったです。また、印象にのこった写真は“李小龍”の写真でブルース・リーも「燃えよドラゴン」も知っているのに彼が香港の映画スターだと知らずにとても驚きました。お恥ずかしい限りです。また、サザンオールスターの「真夏の果実」も香港カバー版がとても面白く、特に「女性も働きづめで日曜日くらいしか料理しないのであのPVには若干ウソがある」という先生のお話しもとても面白かったです。次回も楽しみにしています。(文I・2年)


私は、本講義で最も興味深かったのは香港における女性優位の話です。サザンオールスターの動画も深く印象に残っていましたが、香港の人たちの感じていた違和感を想像するのもまた面白いです。やはりイギリス植民地に男女平等の考え方が根付いたのでしょうか?それとも、香港自体元々中華の影響が弱かったが故に儒教的価値観に左右されなかったのでしょうか?中華とイギリスの香港に与えた影響を考えるのは中々に難しそうですが、楽しくもあるかと思われました。(文II・2年)


香港の人たちは今も植民地支配を受けていると感じている人もいるというのがとても印象に残りました。歴史を知らずに中国、香港をみると中国の一部分としての香港しか感じられないと思います(外から見た場合)。でも英の植民地支配を受けたり英領となったりしたことで制度的にも意識的にも違いがあるのだと思いました。
印象に残ったもの
サザンの歌のカバーは印象に残りました。日本とのつながりを感じられました。
でも正直、写真よりもスライドの方が印象に残っています。教育に興味があるので高校が5年生とか、教育制度の影響でカナダやオーストラリアに行く人が多いのは面白いと思いました。
(文III・2年)


印象に残った話し
香港における不動産業が香港返還を巡る中英交渉を促す一因だった、という話は、いかに香港には天然資源や大規模製造業がすくない(工業化は進みましたがそれでもそれ一つに頼るほどではない)、不動産業に経済が頼っている部分が大きいか、という事を物語っているように思えました。
印象に残った画像
香港の「雨傘運動」でピクチャースポットが設けられている事に驚きました。メディアの力を理解した上での行動に思え、よく考えられているなと感じました。
(文III・2年)


今まで香港のことをここまで詳しく考えたことがなかったので始めて知る事実が多く驚きの連続でした。韓国やインドとは違いかなり最近まで続いていたので、自分が今まで知らなかった香港を真近(間近:原文ママ)で感じて驚きました。
<お題>
・印象に残った話
返還間際になって移民が急増したという話
(理由)今日あった恋人が明日にはバンクーバーに行くかもしれないという切ない背景が桑田圭介の歌のヒットにあることに感動
・印象に残った写真
冒頭の10年に1度の祭りの写真
(理由)今まで都会のイメージが強かった香港だがこのような伝統的な部分もあるということに驚いた。また先祖を思う気持ちが日本と少し違い興味深かった。
(理I・2年)


香港も、他の植民地と同様に現地に元から多くの人々がいたと思ってましたが、むしろ外から来た人がほとんどと聞いて驚きました。今回の授業で嬉しかったのは、音楽を通じて当時の民衆をとりまく状況がわかりやすくなったことです。植民地化、脱植民地化に向けた運動や移民、政治に対する不満など、外部に対する問題で長い間困っている印象を受けました。この問題が後々どう解釈されるか気になります。

サザンの「真夏の果実」は日本語でも聞いたことがなく、今回聞いても恋愛の歌くらいにしか思えなかったのですが、この甘い歌が「会えることがうれしい」という人の心を打ったと聞き、そこまで移民で人が散り散りになったのなら、当時の香港は政治も経済もかなり荒れただろうと思いました。雨傘革命の写真は思ったよりも広い道路に人がいたと感じました。おさまった少し後も歩道橋からたれ幕があったのを見てよほど大きく、また未だに火は消えていないと感じました。
(理II・2年)


印象に残ったのは香港人にはパスポートがないという話です。僕は香港についてアグネスチャンやブルースリー、ジャッキーチェーンを知っておりイギリスの植民地になったという程度しか知らなかったので、今回の講義はただ植民地になったという程度しか知らなかったので、今回の講義はただ植民地化と脱植民地化だけを知るのではなく、よりリアルな話が聞けて香港について詳しく知れたのでよかったです。特に、「香港人」という定義のしかたになじみがなかったことと、英領パスポートを使用するということが自分の中で意外で驚くべきことだったので印象に残りました。また印象に残った写真は、香港の著名人は数人しか知らなかったので、中国という大国のくくりではなく、香港という「地域」にも金メダルをとるアスリートがいると知り、印象に残りました。
(理III・1年)