中国茶 第2回 | Date:November 26, 2007
今回配布した資料の中の朱舜水の問答を読んで、喫茶関係の語彙が中国から日本に伝わるときの諸問題を考えてください。その問答の翻訳として、『アジア遊学88 アジアの茶文化研究』の高橋の文章「茶文化の歴史と重層性」を参照してもかまいません。
今回配布した資料の中の朱舜水の問答を読んで、喫茶関係の語彙が中国から日本に伝わるときの諸問題を考えてください。その問答の翻訳として、『アジア遊学88 アジアの茶文化研究』の高橋の文章「茶文化の歴史と重層性」を参照してもかまいません。
岡倉天心の『茶の本』(できれば原文を含めて)を読んで、彼の理解する唐の茶文化と宋の茶文化の
特徴はどのようなものか、それはどの程度的を射ていたかについて、本日の講義を参考にして考察してください。これとあわせて、彼がなぜ唐と宋の茶文化をそれぞれClassic とRomantic と呼んだかも想像してください。
また余力のある人は、既製の『茶の本』の翻訳(岩波文庫とか講談社学術文庫)の、特に中国関係の部分に変な訳があるのを探してみてください。
甲骨文・金文と、今から3000年ほども前の文字を読んでどのような印象を持たれただろうか。同じ漢字とはいえ、相当異なっていることが多々あろう。例えば書写メディア一つ取り上げてもそうである。我々は紙とペン、或いはパソコンのキーボードを使っていとも簡単に文字を書き付ける。ネット上で公開すれば不特定多数の人々に発信することができる。それに対し殷周時代の人々にとって文字はどのようなものであったか。甲骨文を亀甲獣骨に刻み付けるために使われた青銅の刀は、誰にでも手にすることができるものではなかったに違いない。金文に到っては、皮に書いた文字を鋳型に写し取るという相当複雑な技術を使って青銅器に文字が鋳込まれた。しかも器の見えにくいところに作りこまれていたことから分かるように、それだけの技術を用いながら、文章は同時代の人々に公開することを前提とされてはいなかったのである。
2回の授業で甲骨文と金文に触れた経験から感じ取った、殷周時代の文字と現代の文字の違いについて、自由に論じて欲しい。
漢字の祖先としての甲骨文の名は誰でも知っているが、それがどのようにして作成され、どのような内容が書かれているかということを詳しく知る機会は、意外に少ないのではなかろうか。5日の授業では、私としては甲骨を身近なものとして感じてもらうための説明を意図したつもりでいる。今回のお題はずばり「甲骨文とは何か」である。概説的、辞書的な説明は不要である。レプリカに触れ、文字をトレースし、その内容を読み解いた経験に基づき、現在あなたの中にある甲骨或いは甲骨文のイメージを語って欲しい。