中国料理 第2回 | Date:January 7, 2008

調味料、食材、調理方法などの観点から、中国料理はどのような料理と定義できるでしょうか。また、東アジアの他の国の料理と比較して、違いがあるとすればどのような違いがあると考えられるでしょうか。

 


::Comments [17]

recoba said :

油、火力、唐辛子という典型的イメージが間違っていたと分かった今中国料理を定義するとすれば、「中国で行われている料理」としか言いようがないと思う。中国内外の料理が相互に融合しているため、調味料、食材、調理方法それぞれについて東アジアの他の国の料理との要素としてのさまざまな相違点を挙げられるが、これは同時に共通点にもなると思う。

TK said :

中華料理といっても多様で、容易には定義できない。しかし、その特徴を考察してみる。授業を受けた上で、私が改めて考えた中華料理の特徴を以下に列挙すると、
多様な食材
気候に適して姿を変える
と言う点であろうか。ごま油など、中華料理に特有の食材が存在する以上には中華料理は定義できないというのが結論である。

たいし said :

中華料理でまず思いつくのはごま油とか豆板醤、XO醤などの特徴的な調味料である。しかし今回先生は調味料としてオリーブオイルを使っておられた。オリーブオイルといえば、がっつりイタリアンである。
中華料理の代表的なものを考える。マーボードーフとかバンバンジーとか・・・、何かごま油など調味料以外で共通点はないものか、と。それがないのである。先生も言っておられたが、広い中国大陸のこと、ところ変われば品変わる、といったところで、各地方ごとにとても多様な食材も使われている。
中華料理の定義、それは中国の家庭・レストランで作られる料理、あるいはそれを模して世界各地で作られる料理とするしかないようだ。
さらに東アジアのほかの国の料理との比較についての話だが、先生が日本食と中華の関係をおっしゃっていたのが印象深い。「中華料理は常に代わり続ける。日本食は中華の源流を万世一系に継承・発展させてきた。」というお言葉。思わず溜飲が下がりました。確かに先生が調理なさった料理は日本食といっても通用するものでした。

takayuki said :

今回のお話を聞いて、かつて持っていたイメージが、あまりに違っていたことに驚いています。
材料もよいものを取り入れて絶えず変化し、中国の人も世界各地で中国料理を行い、とはいえ中国人でない人さえも中国料理をします。調理法もよいものを取り入れていっていると習いました。
こうなると、定義としては抽象的になりますが、形にとらわれず、食べる人に喜ばれるようにと変化を続ける、中国料理人たちの心意気の中に、中国料理の特徴を見出すほかないように思えます。

みずき said :

中国料理の特徴はごま油や紹興酒など調味料にあると思います。ちょっとした食材でもささっと中華風に調理できるので、他の料理に比べて柔軟性があるような気がしました。
また、強い火力で調理するのでお客様のところに持っていく頃にちょうどよくできあがった状態になるというお話や、料理人の背中はかっこよくなければいけないという言葉が印象的でした。中華料理は単なる食欲を満たすためだけのものではなく、一種の芸術とも言うべきものであると思いました。食べる人を喜ばせようという気持ちが強いのだと思います。それは日本料理にも通じるところだと思いました。

M.O. said :

中国料理=中国で作られてきた料理、という定義は、やや曖昧であると感じます。先生がおっしゃっていた通り、世界各地で作られてきた料理も中国料理に含めるとすれば、食材は決して中国大陸特有のものばかりとは言えません。いわゆる「中華料理」の味として想像されるのは、胡麻油や紹興酒などの調味料ですが、先生は今回、オリーブオイルを使って料理されていました。
このように考えると、中国料理は時間的な広がり(過去から現在)だけでなく、空間的な広がり(中国から世界)を持っていることが分かります。むしろ、この自在性こそが、中国料理の特質ではないかと思いました。

ヨコ said :

前回の授業で食べた料理はいつも私が食べてる料理と特に変わったところはなく、特別「中国料理」という感じはありませんでした。中華料理というと麻婆豆腐やエビチリ、シューマイなど中華料理店で出されている料理を想像してしまいますが、普通の家庭で出される料理(=中国料理)は材料などを特にこだわらず、そこにある食材で工夫してつくる日本の家庭料理とさほど変わらない感じを受けました。

東アジアの他の国の料理はよくわからないので、違いはあんまり分からないです・・・。

Y.K. said :

今回先生が作ってくださった料理は、私が今まで想像していた辛くて油っこい中国料理とはちょっと違いました。だからあえて中国料理を定義するならば、中国人社会で作り続けられてきた料理、となると思います。
私も東アジアの他の国の料理がどんなものだか知らないので、日本と比較しますが、特に違いはないと思います。確かに精進料理やすしとはまったく違いますが、中国料理がマーボー豆腐や餃子だけではないように、日本料理も精進料理やすしだけではないはずです。結局、「~」料理と国名をかぶせて称される料理は外国がその国の料理に持つイメージであって、その国の実際の料理とは違っていることが多いのかもしれません。

かなこ said :

今回の授業を通して中国料理は香りを大切にする料理がと思いました。
ゴマ油やしょうが、にんにくなどを料理と合うように、素材を生かすように作られた料理が中国料理のように思いました。
他の東アジアの料理との違いを挙げるのは難しいよう思いました。
中国にも地方により様々な料理の違いがあり、たとえば日本にもそれぞれの地方独特の郷土料理があるからです。

Mitsu said :

一言で言えば、中国料理は「世界料理」です。
以前に、イタリアで中国料理店に入ったことがあるのですが、
そこの中国料理は、現地の食材を使っているため、
日本で言うところのイタリア料理に近いと感じました。
しかし、それも中国料理であることには間違いありません。
また、日本における中国料理も、先生もおっしゃっていましたが、
中国大陸の中国料理とも、台湾の中国料理とも違います。
味付けが「中国風」な味付けであれば、
どんな食材でも中国料理になってしまう、そんな懐の
深さが中国料理の特徴ではないでしょうか。

また、上記の事柄にも関係しますが、中国料理は数々の
異国文化を取り入れて発達してきたため、食材が比較的
どこでも手に入りやすいということも大きいのではないでしょうか。
大航海時代にヨーロッパに持ち込まれた唐辛子は現在、
各国の料理に使われています。また、胡麻なども比較的
どこにでもありますし、野菜は同系統なら代用が利きます。
小麦も西アジアから東西に伝わり、アメリカにも持ち込まれたので
普遍的な材料の一つになっています。
他の東アジア諸国の料理との違いは、どこでも食材あるいは
その代用品が手に入り、どこでも簡単に調理できるということでしょう。
(韓国のキムチなどは作り方がややこしいですし、日本料理は
食材が手に入りにくいという難点があります。)

以上のような観点から、中国料理は「世界料理」であると
私は考えます。

sn said :

 まず野菜と油、それからプラスアルファで生姜やニンニク、胡椒に唐辛子といった香辛料があればおいしい中国料理はできるように思った。食材にあわせて油や香辛料の種類や量を加減することで料理は豊かになり、料理をすること事体もとても楽しくなる。ものすごくアバウトに言ってしまえば、中国料理はどんな食材を使っても楽しくおいしく作ることのできる料理、となるかもしれない。「これが絶対に必要」という食材なり調味料なりがある東アジアのほかの国の料理に対して中国料理は遥かに柔軟性を持っているように思う。
 どこの国に行っても、それがなじみの薄いものでありこそすれ野菜と油はある。それらを使って料理しても立派に中国料理は完成するのだということを実体験を踏まえて語っていただき、実際においしい料理を食べさせていただいて、中国料理に対する親近感が大きくなった。先生は勉強の合間に料理をすることはとても良い気分転換にもなるとも教えてくださったので、私ももっと色々工夫して楽しくおいしい料理を作ってみようと思う。

y.y. said :

浅い知識だけで一般化をするのはあまり好ましいことではないが、授業を通じて感じたことを基に大胆なことを言ってみる。

中国料理、それは、中国という歴史、伝統に支えられた、「ゆとりとこだわりの料理」である。


長い歴史を持つ中国。何しろ、我々が知っている(と思っている)「中国料理」が実は「つい最近」始まったばかり(だったりする)、というスケールなのだ。私は、そこに誇り、自負が生まれてしかるべきだと思う。

時代によって、料理器具による様々な調理方法。料理を作る場所によって様々の食材。
このような柔軟性は、誇り、自負から生まれるゆとりがあってこそのものではないだろうか。先生のお話を伺いながら、そのような気がしてならなかった。(一体、自らに自信を持てない料理に柔軟性を期待できるだろうか。)

ただ、中国料理は柔軟に変化するだけのものではない。やはり誇りと自信から生まれる、こだわりも持ち合わせている。ごま油など調味料に対するこだわりからそれを読み取るのは早計なのだろうか。

上の一般化が恣意的なものだとしても、少なくとも、中国料理の背後に中国の長い歴史が横たわっているのは確かなようである。

Veilchen said :

自分で料理を作るときのイメージだけで言えば、何でもごま油をたらせば“中華風”の味になるような気がする。だがそれだけで中国料理は定義できないだろう。
講義を聞いていて思ったことが、中国料理では香りを大切にしているらしい、ということだ。料理を作るときにごま油やベーコンの香りを生かしていて、また先生も香りにこだわっていたことからそう思った。
また、ネギと生姜を必ず一緒に使うと先生が言っていたが、これは私に陰陽五行説を思い出させた。実際、味の種類や色や一部の食材は、中国最古の医学書『黄帝内経』の中で五行に関連づけられている(霊枢・五音五味第六十五)。一般の家庭料理が陰陽五行説まで考えて作られているかは疑問ではあるが、伝統的な材料・調理法の中にはそのような思想に基づいたものもあるように思う。
で、肝心のなにをもって中国料理と言うかがまだ定義できていないが、ひとまず中国人が作った料理は中国料理と読んでいいのではないだろうか・・・

やまも said :

中国料理はどのような料理と定義できるか、と考えても、あまりに曖昧で明確な定義はできないです。あえて言うならば、中国で発明された料理としか言いようがない気がします・・・。

KM said :

今回先生は私達が抱いている中華料理のイメージは正しいものではないと仰り、そして実際に作って頂いた料理は私のイメージとは少し違うものだった。
しかし私は今回この料理を食べた事で、かえって中華料理は油を使うものだという印象が強まった。
決して脂っこくは無いのだが、日本料理と比較すると、やはり油を多めに使っていたように思える。
また調味料にしても紹興酒やごま油を使う必要は無いが、それを使えば一気に中華料理風になる、というような事を先生ご自身も仰っていた。
結局、中華料理を敢えて分かりやすく定義するならば、油を多めに使い、紹興酒やごま油で調味を行うのが代表的である、と説明するしかないのではないだろうか。もちろん中国料理がこれ以外の多彩な味を持っている事は言うまでも無いのだが。
東アジアの他の国の料理に関しては、韓国料理が唐辛子が多いという事くらいしか知らないのだが、韓国に唐辛子が入ったのも中国と同じく近代に入ってからなのだと聞いている。
私たちが他の東アジアの国の料理に対して抱いているイメージも中国料理と同じくかなり実態とは違っているのではないかと思う。

Tjutju said :

今回中国料理の特徴を一番意識したのは味付けだった。胡麻油やにんにくを主体とする調味、或いは最近広がっている香港風の調味は、日本料理の薬味や柚子などによる調味とは大分違う。但し菠薐草のおひたしなどは特に中国料理とも日本料理とも線引き出来ない物だったし、中国料理も日本料理も時代・地域によって多様なので速断は避けねばならない。また食材については、如何なる国の物でも中国の食材とよっぽどかけ離れていない限り使える様だという面と、しかしながら中国独特の食材も確実に在るという面の両方がある。結局の所中国料理を間違いなく定義するには、中国で作られてきた様々な料理、及び世界各地で現地の風土に合わせながらも中国(の何処かの時代・地域)に源を持つと意識される様々な料理の総体、という位しか言い様がないと思う。

Y*S said :

中国料理でもオリーブオイルを使う、というのは私にとってかなり衝撃だった。
これでは、イタリア料理と同じじゃないか、と。
実際、ベーコンとキャベツの炒め物は思いっきり洋風な気がした。
ただ、どの料理にしても、香りづけ、とくにニンニクとショウガによる香りづけがしっかり施されている気がした。ごま油も同じくである。
中国料理は伝統にこだわり続けるのではなく、体に良いものは良い、と考えて、新しいものもどんどん取り込んでいく、進化する料理であるように思う。中国の言葉で「医食同源」という言葉があるが、これこそが中国料理の最も重要な本質ではないかと思う。陰と陽のバランスを考えて食べるという発想は、中国料理独特であろう。
東アジア諸国の料理との比較だが、それはすこしわからない。ただ、中国は国土が広いために、使われる食材や調理方法は地方によって大きく異なるため、中国料理は「このような食材を使った、このような味付け・調理法の料理」と、定義しにくい。それこそが中国料理を他の東アジア諸国の料理と違わしめているものと言えるのではないだろうか。

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