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南京大学集中講義

2010南京大学集中講義 『身体論』(拡張・加工・変容・異形)

%E8%BA%AB%E4%BD%93%E8%AB%96_A4%2B%2B.jpg 身体を魂の牢獄であると考えるにせよ、あるいは精神こそが身体をつくりあげるのだと考えるにせよ、わたしたちは身体と共に/として存在している。だからこそ、古代の神話から現代のSF作品にいたるまで、わたしたちの想像力は、身体の〈拡張〉、〈加工〉、〈変容〉、あるいは〈異形〉の身体など、わたしたちが通常の身体のあり方として認識しているものとは異なる様態の身体を畏れつつ、それに魅了されてきた。とりわけ近年の工学技術、情報技術の発達、脳科学、認知科学/哲学の深化、さらには障がい学やトランス・スタディーズなど〈異なる身体〉から身体概念を問い直そうとする学問の興隆、それらと結びつく社会運動や芸術活動などは、相互に影響を与え合い、関連しつつ、わたしたちが何を、あるいはどこまでを〈身体〉と考えるのか、そしてそれがどのような可能性を開き、どのような問題をはらむのかについて、多様な考察をうみだしつづけている。今年度の集中講義は、これらの学問的成果をふまえ、〈拡張〉〈加工〉〈変容〉〈異形〉をキーワードとして、哲学、科学、障がい学、表象文化論などの領域を横断しつつ、〈身体〉を考えるうえでのあらたな視点を提示することを目的とする。


3月1日~2日:講義
「ロボットにおける身体性と認知・行動の関係」/國吉康夫(KUNIYOSHI Yasuo)情報理工学系研究科/工学部教授(ロボット学・知能システム情報学)

3月4日~5日:講義
「コンピュータとVR」/廣瀬通孝(HIROSE Michitaka)情報理工学系研究科/工学部教授(バーチャル・リアリティ)

3月8日:前夜祭・9日~10日:講義
「パフォーマンスにおける身体」/内野 儀(UCHINO Tadashi)表象文化論教授(舞台芸術・パフォーマンス研究)

3月10日:前夜祭・11日~12日:講義
「思想史の中の身体」/原 和之(HARA Kazuyuki)地域文化研究准教授(精神分析・フランス思想)

3月15日:前夜祭・16日~17日:講義
「ヒトの認知に対して身体がもつ意味」/植田一博(UEDA Kazuhiro)広域システム科学准教授(認知科学・認知情報学)

3月17日:前夜祭・18日~19日:講義
「盲ろう者の視点で考える障害学と身体」/福島智(FUKUSHIMA Satoshi)先端科学技術研究センター教授(バリアフリー論)

3月22日:前夜祭・23日~24日:講義
「トランス/インターセックス論」/清水晶子(SHIMIZU Akiko)表象文化論准教授(フェミニズム・クィア理論)

講義詳細→リベラルアーツプログラム(南京)BBS